女性進出に、働き方改革。
現場にいるからわかる業界の変化。

児島:ところで話はガラッと変わりまして…。最近、建設業界にも女性が増えているって言われているよね。私のような設計分野は比較的多いと思うんだけど、山本さんと広田さん、造園や土木ではどう?

広田:会社というより、そもそも近畿北部にはあまり土木に携わっている若い女性がいないんです。いろんな企業が集まっている今の現場では、おじさんたちが珍しがってよくジュースを買ってくれたりする(笑)。

穴吹:そういうこともあるのか(笑)。腕力の違いとかはどう? 大変じゃない?

山本:うん。やっぱり男性に比べると力も弱いし、足手まといなんじゃないかと思いながら仕事をしていた時期もありました。でも周りの人は1人の施工管理・作業員として受け入れてくれて、本当にありがたかった。

広田:ただ基本的に、女性だから重いものを持てないとかは通用しないよね。ポリタンク20㎏を2個とか、無理してでも運んじゃう。

山本:そうだね。おかげでめちゃくちゃ筋肉がつきました(笑)。

児島:本当だ、すごい! 他にはどう? 「女性目線の細やかさが…」とか言われたりしない?

広田:業界の他の女性のことはわからないけど、私に関しては、それは当てはまらないかな〜。現場にいるベテランの男性たちのほうがずっと細かいから(笑)。

真鍋:そういうのは持って生まれたものなのかもな(笑)。

山本:そういえば私の会社がある滋賀県では、女性の施工管理を育成しようという流れがあるみたいだよ。女性の進出も含めて、業界全体が変わっていく方向にあるよね。

自身の成長に手応えを感じながら理想とする施工管理像を追求。

総合建設会社の土木部門で施工管理を担当。「完成までの過程もすべて完璧な施工管理」を目標に、担当した案件や上司・先輩から学ぶ日々。資格取得などスキルアップにも貪欲に取り組む。


穴吹 勇樹さん

株式会社村上組 勤務
2017年 建設エンジニア学科 卒業

児島:うん、働き方改革の波は建設業界にも確実に押し寄せてきていると思う。お客様の希望にはだいたいのパターンがあるから、設計にもAIが入ってくるんじゃないかという話はよく聞きます。

真鍋:確かにAIは建設業界でもよく聞くし、話もするよね。

広田:最近では油圧ショベルにもAIを導入して、作業を覚えさせることもあるらしいよ。あとはドローンの導入とか。

穴吹:そうだね。僕の会社では、高い場所の検査などには実際にドローンを使っているよ。この前も、国道の改良工事の検査で使いました。上からレーザーを当てれば、平らになっているかどうかがわかるからね。1か所だけ5㎝ほど高くなっているところがあって、確認してみたら石だったということがありました。

広田:植樹の図面をつくるときや、植物の種をまくのにドローンを使うこともあるみたいだね。

児島:実際に活用されている場面もすでに結構あるんだね。正確性が必要な部分は機械に任せてもいいのかも…。

真鍋:ただAIが入ってきたとしても、家の買い手は人間だからね。最後は誰かが背中を押してあげることは必要だと思うし、そういう意味では「人間力」が、今後さらに大切になると僕は思っています。話の仕方や聞き取り方のニュアンスをAIが理解するのは、まだまだ先になるんじゃないかな。

業界に一歩踏み出したからこそ、
大きく、高くなっていく目標。

児島:変化の途中にある業界だけど、私たちももうすぐ3年目。これから挑戦したいことや目標は、どう考えていますか? 私の今の目標はシンプルで、お客様も自分も納得のいく家を建てること。お客様にとっては「思い通り」よりも私の提案で「想像以上」になるように、私自身にとってはお客様からは見えないところまでこだわって、「ここまで完璧にできた!」と言えるようになりたいです。

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