Creator's File 奥村組土木興業株式会社 坂野峻介の、これまでと これからと

奥村組土木興業株式会社 坂野峻介の、これまでと これからと

コロナ禍でも、Web会議の積極活用や朝礼の分散実施など、3密を避けた対応で工事を進めています。各対策によって効率よく技術部門と連携が取れるようになりました。

奥村組土木興業株式会社 坂野峻介 建築士

2005年、修成建設専門学校土木工学科を卒業後、同年4月福井工業大学に編入学。2007年同大学卒業後、奥村組土木興業(株)に入社。以来、施工管理者としてシールド工事や道路工事を10件以上手掛け、新名神高速道路事業や、大阪広域水道企業団発注のシールド工事など大規模な工事にも従事。現在も工業用水道事業で現場代理人として活躍する傍ら、技術士の資格取得をめざして自己研鑽に励んでいる。1級土木施工管理技士。
※現職:国土交通省近畿地方整備局

これまでと
自ら施工計画を立案・実行した高速道路事業で成長を実感。

2007年の入社以来、施工管理者としてシールド工事や道路工事を経験してきました。施工管理とは、現場の安全を確保し、事故やケガがないように現場の環境を整える「安全管理」、質の高いものづくりを行う「品質管理」、最適なスケジュールで的確に工事を進める「工程管理」、原価を正しく把握し、事業の利益を確保する「原価管理」の4つがあります。入社5年目くらいまでの若手時代は、工期が1年未満の比較的短い工事を担当し、少しずつ大規模な現場に携わるようになりました。そういった多くの経験の中で、特に印象に残っているのは新名神高速道路事業。山奥の森林を開拓し、高速道路の下部工(基礎と橋脚部分)を行う工事で、工期は3年半の長丁場でした。まずは森林の伐採から着手し、構造物までアプローチするための工事用道路の整備を行うなど、構造物そのものの施工に至るまでに多くの工程がありました。この工事では、高さ平均30m級の橋脚19基を手がけ、最も高いものでは地上50mにもなる巨大な構造物を施工。自ら施工計画を立案して実行でき、施工管理者として一番成長を実感できた現場となりました。現在この新名神高速道路は、高速性、定時性、快適性、安全性の機能を確保する重要な交通ネットワークとして、西日本の人々の暮らしと産業の発展を支えています。

修成での経験の中では、クラスメートとの数日間の共同生活を送りながら、屋外で1つのものをつくり上げることに挑戦したことが特に役立っています。みんなとものづくりをする中で、周囲との連携やコミュニケーションの大切さを学びましたし、今でもよく思い出します。他に、資格取得や進学、就職へのサポートが充実しているのも修成の大きな魅力。1800社以上から求人が寄せられるのも、全国で活躍している多くの卒業生への厚い信頼があるからこそだと思います。

これからと
ICT施工の進歩など、ますます発展していく建設業界で活躍を。

現在は施工管理者として、老朽化が進む工業用水供給用の管路の新設工事に携わっています。地下30m付近に長さ約3kmのシールドトンネルを構築し、その中に水道管を設置するというもの。これにより、既設の水道管で万が一断水しても代替の水道管(バイパス)を利用して工場への水の供給が止まることはなく、私たちの衣食住に関わる工場の操業停止を防げます。このように、最近はお客様の満足度向上はもちろん、事業が誰の生活に関わるのかまで考えるようになりました。また、仕事は社会貢献であり、どんな仕事でも誰かの役に立っています。仕事に対するモチベーションをより高めるため、そういった「働きがい」を意識するようになりましたね。その中で、私の今後の目標は技術士の資格取得。そして持続可能な社会の実現に貢献するため、さらに技術を磨いていきたいです。

土木の仕事のやりがいは、やはり国土の形成に携わり、人々の安全で安心な暮らしを支えられること。自然災害や建造物の老朽化による災害が相次ぐ昨今、インフラ整備は非常に重要視されています。また、現在は都市再開発や、災害からの復興、交通ネットワーク、新たなホテル・商業施設からインフラの維持管理や防災・減災対策など、高い建設需要が続いています。今後も建設業は人々の生活に必要不可欠で重要な役割を担っていくでしょう。
ここ数年は、多彩なテクノロジーを駆使した情報化施工(ICT施工)も盛んに行われています。建設機械の自動運転が標準装備され、遠隔操作が可能となることで、より安全な現場環境での工事が進められていくでしょう。ICT施工の技術の発達とともに、いわゆる「3K」のイメージも過去のものとなり、希望・給与・休暇の揃った「新3K」の実現が近づいています。今後ますます発展していく建設業界に、いっそうの魅力を感じます。

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