建設ギョーカイ用語集

これで、キミもギョーカイ人の仲間入り!?

「ギョーカイ用語」は芸能界以外にもあるんです。建設業界にも、おもしろくて、なるほど!なギョーカイ用語がいっぱい。
サラっと使いこなせば、キミもギョーカイ人の仲間入り!?

ラーメン

伸びるどころかがっちり固める、ポピュラーな存在。

建設業界の「ラーメン」とは建物の構造形式のことで、中高層マンションに採用されていることが多い。「床」を支える「柱」、その柱を水平につなぐ「梁(はり)」の接合部分を強固にしている構造だ。なお「ラーメン」はドイツ語で「枠」や「額縁」を意味し、しょうゆやとんこつのアレとは関係ない。あなたが住んでいるマンションも、ラーメンかも?

ねこ

狭いところでは、ねこの手を借りたい。

正式には「一輪車」や「手押し車」と呼ばれるが、工事現場ではもっぱら「ねこ」か「ねこ車」。逆さにするとまるで「猫背」のようだから、猫が通るような狭い場所を通れるから…など、由来は諸説ある。スケールの大きな土木工事現場でも、建設機械では入れない場所がどこかあるもの。そんなときは忙しくなくても、ねこの手を借りるのだ。

もぐら

穴を掘りまくるだけが仕事じゃない!

一般的な呼び名は「穴掘りスコップ」「ダブルスコップ」など。穴を掘るという特性になぞらえて「モグラ」と呼ばれているようだ。このスコップはほぐした土を穴の外に出したり、一度掘った穴を広げたりすることにも使われる。実はモグラもどんどん穴を掘るより、既存のトンネルを修復する方が多いのだとか。モグラにも人間にも、掘削は重労働なのだ。

ドーナツ

甘くもかわいくもないが、強度や耐久性の維持に必要。

コンクリートを打設するときに、型枠と鉄筋、鉄筋どうしの位置を確保する丸型の道具。これがあることで所定どおりの強度、構造物の耐久性を保つことができ、最終的にはコンクリート内に埋没して構造物の一部となる。プラスチック、鋼、コンクリート、モルタル、セラミックなどさまざまな材質でできているが、当然、甘いものはない。

カラス

つかむ物の大きさに合わせて「くちばし」を調節。

正式名称は「ウォーターポンププライヤ」。水道管やガス管などの接続、ボルトナットの締め付けなど、配管工事には欠かせない工具の一つ。つかむ物に合わせて開口部を調節でき、握り手が長いことからより強力にものをつかめる。呼び名はカラスのくちばしに似ていることからついたものだが、ボディーは黒だけでなく多種多様である。

キャラメル

コンクリート工事に欠かせない、カッチカチのブロック。

鉄筋コンクリート工事で使われ、鉄筋の間隔やかぶり厚さ、強度を確保するために挟むもの。たとえば、鉄筋を基礎の底から浮かせるために使う。正式名称は「モルタルブロック」。立方体であることから「キャラメル」と呼ばれている。あくまで形状からつけられた呼び名であり、ぐにゃりと柔らかくなることはない。

トンボ

「ここまで土を盛ってください」というメッセージ。

正式には「丁張り」と呼ばれ、土木工事の際に土を盛り立てる目標の高さを表すもの。土の中に埋め込んだ木杭に目標の高さの印をつけ、杭に交わるように打ち付ける板の下端が印に合うようにする。そこまで土を盛れば測量通りの高さというわけだ。形状は空飛ぶトンボに似ているが、ガッチリ打ち込まれているので動くことはない。

シャコ

英語の発音が寿司ネタっぽくなってしまった金物。

クレーン作業で、ワイヤーと吊り荷を連結する時などに使われるU字型の金物。資材や機材にある専用の穴にこれを通し、端をネジやボルトナットで締め付けて脱落するのを防ぐ。正式名称は「シャックル」。英語の発音にすると「シャッコ」となり、「シャコ」になったといわれている。寿司ネタのシャコとは、形状も由来も違う。

デンデン

雨の多い日本で大活躍!樋のための金属部材。

雨樋の縦の樋を外壁に固定するための部材。おもちゃのでんでん太鼓に似ていることから「デンデン」と呼ばれる。丸型で、縦樋の形状に合わせていろいろな大きさがある。同じく樋を固定する仲間には「鶴首」や「アンコウ」もおり、樋を一つ固定するにも、雨の多い日本の気候に合わせたものが各種用意されている。ちなみにデンデンは、音は鳴らない。

チーズ

あの発酵食品とは関係のない、配管用の継手。

三方に接続口がある、配管用の継手。給水管や配水管に用いられる。「T字型の管」が、「ティーズ(英語で「T字型の」)管」となり、それがなまっていつの間にか「チーズ」と呼ばれるようになったという説がある。発酵した乳製品とはまったく関係ないため、工事現場で突然「チーズ」と言われて戸惑わないように…。