Creator's File 株式会社ガーデンラボ 大堀摩貴の、これまでと これからと

株式会社ガーデンラボ 大堀摩貴の、これまでと これからと

現場での感染拡大防止策の徹底やリモート会議の導入など変化がありました。ただ、コロナ禍で世の中が沈んだ状況だからこそ、植物で癒しの空間を提供できると考えています。

株式会社ガーデンラボ 大堀摩貴 ガーデンプランナー

2007年、修成建設専門学校ガーデンデザイン学科を卒業。ゴルフ場の芝生管理会社を経て、株式会社ガーデンラボに入社。神戸・大阪を中心に個人宅、マンション、学校、老人ホームなどの庭の手入れや植栽の施工・提案・管理などに従事。その後、結婚・出産を経験し2020年に産休・育休から復帰。現在は主に新入社員の教育担当を務めつつ、後輩の女性社員たちのモデルケースになるべく、子育て中でもやりがいを実感できる業務体制の構築にも取り組んでいる。

これまでと
入社して約10年。多彩な経験を新入社員教育に生かす立場に。

修成を卒業後、ゴルフ場の芝生管理会社を経て、現在勤めている株式会社ガーデンラボに入社しました。ここでは、個人宅やマンション、施設などの庭の手入れに加え、植栽の施工・提案も行ってきました。中でも、ゴルフ場で培った芝生の知識を生かし、年間を通して青々とした芝生を維持し続けたインターナショナルスクールの中庭は印象に残っている仕事の一つです。
約5年前の前回の取材からの大きな変化は、結婚と出産を経験したこと。当社では初の産休・育休を取得し、2020年に復帰しました。そして入社して約10年が経ち、社内では中堅的な立ち位置に。そのため復帰後は、産休・育休中に入社した社員の教育を主に担当しています。現在、育児中のため時間に限りがありますが、修成で学んだ知識と、新卒で入社したゴルフ場、そして当社での現場経験で得た知識を生かし、植栽管理の技術を伝えるのはもちろん、お客様の要望にどう応えるかというアドバイスを心がけています。他に、新入社員の担当物件と産休前に携わっていた物件のサポートも大切な仕事です。実際に新入社員に同行し、現場調査やお客様への植栽提案・立案などを行うこともあります。また、産休・育休取得を機に、多くの物件で同僚が担当を引き継いでくれており、現在も植栽の状態の良さはもちろん、お客様からの信頼も厚く、引き続き当社で植栽管理を続けられているのがうれしいですね。

私は仕事をするうえで最も大切なのは人との出会いだと考えているのですが、今考えてみると、修成がこれまで輩出してきた多数の卒業生は本当に大きな強みです。社会に出た際、同じ学校出身というだけで信頼関係が生まれ、その出会いが新しいものづくりのきっかけになることも。多くの学科があり、求めれば求めるだけ人との出会いやたくさんの知識が得られる修成は、とても恵まれた環境だと思います。

これからと
子育て中の女性も活躍できる業務内容や体制の構築をめざして。

結婚・出産を経て、ものづくりに対する考え方も変わりました。以前は女性ならではの視点を生かし、きめ細かい作業を武器にしていましたが、今ではそれに加えて、人々の生活と植栽の関わりについてより深く考え、お客様のライフスタイルに沿ったものづくりをしたいと思うようになりました。一方で、以前から変わらないのは「女性がもっと活躍できる業界であってほしい」という思い。当社で産休・育休から復帰を果たしたのは、実は私が初めてです。そのため、育児をしながらの業務体制が完全には整っておらず、今まさに試行錯誤しているところですが、私がモデルケースになればと考えて日々の業務に取り組んでいます。今後、女性の後輩たちが結婚・出産後も安心して仕事が続けられ、時間に制限がある中でも「社会に貢献できている」と実感できるような業務体制を構築していくことにやりがいを感じています。

これから高齢化が進むとともに、植栽管理ができずに放置され、大きく育ってしまった樹木が人々の生活の支障になることも多くあるでしょう。そのため、今後は今まで以上に造園業界が活性化するのではないかと思います。そこで課題となるのは人手不足の解消です。近年は若い世代に向け、SNSやアプリを通じて建設業界や造園業界の「大変そう」というイメージを払拭する取り組みが各社で行われていますので、少しでも興味がある方は、この波に乗って一歩を踏み出してほしいですね。ぜひ「人々の役に立つ仕事をする」という喜びを感じてもらいたいと思います。
お客様のニーズはやはり現場で感じることが一番なので、私自身は子育てが一段落したら再び現場の第一線に立ち、職人としての知識・技術を身につけたいと考えています。そして、いずれはこれまでの経験から得た知識を若い職人に伝え、職人の育成にも携わっていきたいです。

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