土木工学科 淀川大橋見学★

2019.02.05

みなさん、こんにちは!

1月28日(月)に、土木工学科の1・2年生で、
学校の近くにある国道2号淀川大橋修繕工事の現場見学に行ってきました!!

 

まずは淀川大橋の紹介です。
淀川大橋は大正15年(1926年)に供用が開始され、以来約90年に渡って淀川を渡る人や車の往来を支えてきました。供用当初は路面電車(阪神電車国道線)との鉄道併用橋として利用されていましたが、戦後のモータリゼーションによって自動車が普及し、路面電車は昭和50年に撤退。以降は自動車の交通量がどんどん増え、現在も国道2号というだけあって阪神間のメイン道路の一つとなっています。

 

しかし、そうなると当然橋は劣化していきます。これまでも修繕を繰り返してきましたが、今回は既存のコンクリート製床版を軽い鋼床版に取り替えることにより、橋への負担を軽減させ、また耐震性をも向上させることを目的とした工事です。

 

さて、見学の様子です。
まずは淀川大橋の歴史や構造、そして工事概要の事前説明です。国交省職員の方から丁寧な説明を受けました。
ちなみに、構造としては延長約720mで両端部が鈑桁橋、中央径間部がワーレントラス橋となっています。

 

事前説明の後は現場へ移動。

施工業者であるIHIインフラシステム・横河住金ブリッジJVの職員の方から説明を受けつつ現場内を回っていきます。

写真左に見えている床版が既設のコンクリート製。これを写真右の鋼床版に取り替えていきます。

ここで主桁に着目です。一般的な鈑桁橋は主桁の上にコンクリート床版を載せて支持されていますが、淀川大橋の場合、対傾構の上にコンクリート床版を載せて支持されており、コンクリート床版の中に主桁が埋まっている珍しい構造となっています。

この主桁は鋼床版に取り替えた後も利用しますので、傷つけることはできません。

そこで、コンクリート床版の上から主桁の位置を確認するためにコア削孔(円筒状に穴を空けること)を事前に行います。

学生たちもきれいな削孔痕にびっくりです。

 

ワーレントラスの内部も見させていただきました。

内部は立つこともできないくらいトラスの部材が入り組んでいました。当時の緻密な設計・施工の様子が思い浮かびます。

実は、ところどころ弾痕の補修跡があります。これは戦中の大阪大空襲の際に米軍から受けた機銃掃射の痕だそうです。歴史を感じますね。

 

一通り回ったら、最後に記念撮影です!

今回は橋梁の補修工事ということで、橋梁の構造や床版取替工事の様子がとてもよく分かりました。特に、今後老朽化が進み、補修しなければ維持できない土木構造物は必ず存在します。補修の需要が高まる中、非常に良い勉強になりました。

最後になりましたが、この見学会を開催していただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。

ありがとうございました。