修成建設専門学校 卒業展2021

総勢402名から選出された
グランプリ・準グランプリ受賞の学生たち
この度の受賞、
本当におめでとうございます!

グランプリ・準グランプリ受賞者の
プレゼンテーションの様子を公開中。
ぜひご覧ください!

修成建設専門学校 卒業展2021

127泓のUnnatural

大西 未桜 
空間デザイン学科
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作品コンセプトと
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卒業設計の目的を考えるうちに持続可能な社会に関わることをテーマにしたいと思いました。場所を探すうちに、離島問題と合わせそれらを解決する場として岡山県の北木島に辿り着きました。
そこには不自然な形の127泓(おう)の丁場湖があり、負の歴史や特徴にサスティナブルな社会に生きる私達へのメッセージがあると思いました。歴史や魅力を伝えられるか、過疎という問題を抱え共に生きることができるのか。極力「丁場湖を傷つけず活かす(生かす)活用のカタチ」を考えました。
ご覧いただき、私たちが普段出逢うことの出来ない丁場湖に立ち止まってふれてみませんか?

<指導教員からの講評>
社会的なテーマから入るか、魅力的な場所を探すのか。そんな思考から卒業設計に向き合い、彼女は膨大なリサーチと検討やスタディを経て見事にまとめ上げてくれました。場所は岡山県民でもあまり知られていない瀬戸内の孤島「北木島」です。高度成長期に採石場として活況を呈しながら時代の波にのまれ、人々が去った忘却の離島には127か所の採石場が残り、雨水がたまって丁場湖と呼ばれています。それはまるで島の隆盛にもてあそばれ流した島民の涙が溜まったかのように深淵に透き通るように緑青をまとっています。最後まで見ていただければ持続可能な島社会のために「学び」「住居」「観光」という3つの必要不可欠な要素を考え、これ以上丁場湖を傷めず寄り添うような建築におきかえて提案した制作者の一年余りの想いを感じていただけるのではないかと期待しています。
<眞野 サトル>

修成建設専門学校 卒業展2021

Along the way 
新たな門出

白 恩惠 
建築CGデザイン学科
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世界遺産に登録されている和歌山県の熊野古道には、様々な国から来た人達が訪れる。同じ空間において、互いの考え方や心情を語り合うことができ、周辺の自然との調和にも配慮した宿を設計した。そこで人生、旅行、関係なく新たな門出を迎えようとしている人達が、思いを同じくする者との語らいによって自分自身を見つめ直すことができ、新しい出会いを通じて勇気や力をもらえる場所を目指して考えた。

<指導教員からの講評>
作者は、熊野古道とサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼を達成した「二つの道の巡礼者」である。実際にその時間と道のりを経験した中で生まれた気持ちを形にすることとした。カフェ・ホステル・案内所の3つのsectionに分け、出会いと語らいの空間において、巡礼を今までの人生やこれからの希望に例え、国籍問わず時間と場所を共有する。そして新しい門出を迎えた朝に、それぞれの道を歩んでいこうとする様を伝えようとした。
<見邨 佳朗>

修成建設専門学校 卒業展2021

他人NET

渡辺 彩実 
空間デザイン学科
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「誰かと暮らしたい。家族がいない。」そんな人と人を繋ぎたい。孤独死のニュースを見る度に痛む自分の心と向き合うことから始まり、新しい暮らし方「他人NET」に辿りつきました。地域の中を移動しながら、他人同士でモノやコトを共有するうちに少しずつ家族になっていく。これは、わたしたちの未来の物語。一人で生きられる世の中で、独りで生きてしまわないように。「他人NET」が一つの選択肢として存在しますように…

<指導教員からの講評>
彼女の卒業設計はコロナ禍で生きる私たちが、個人が弧人になりえる社会の中で生まれました。家族とは?家族なら正しい?そこで生きられない人にとって他人との結びつきは家族になりえないのか。そんな答えの出ない問いを他人同士がそれぞれの目的ごとに集い、移動を重ねることで目的が特別な時間を生み人間の生を顕在化する、そんな作品です。ストーリー性のある構成は彼女の持ち味で、センシティブなテーマでも颯爽と駆け抜けるように読ませてくれるところが素晴らしい。「繋がり」という言葉が流行り文句のように使われますが、見えない繋がりを可視化させ繋がりが繋がり合いを生んで無限に広がっていく。人々の時間に移動を組み込んだもう一つの社会が、政治や行政で解決できない問題をかかえる人の繋がりを生むような類まれな作品となりました。
<眞野 サトル>

修成建設専門学校 卒業展2021

Around

田賀 優治 
建築CGデザイン学科
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作品コンセプトと
指導教員からの講評を読む

私がこの卒業設計を通して考えたことは、敷地周辺の今の環境と数十年先がどうなっていて欲しいかということ。それらを考えながら設計してきました。敷地内にある魅力をどう活かしていくかを考えて、それと同時に日本の四季の自然の魅力をどう感じ取ることができるのかなど時間、季節、人、の巡りをどうしたのかを見て欲しいと思います。

<指導教員からの講評>
いつもの行きなれた公園の中で繰り広げられる人間模様を想像しながら計画に取り組んだ。それは様々な世代間や、季節の移ろいの中でのドラマをイメージするものであった。計画を進めていくうちに、どんどんエンジンがかかって成長していく作者を、嬉しい思いで見守ることができた指導時間であった。
<見邨 佳朗>