[セイカイ]なんて簡単に見つかりっこない。
まずはじめに、キミたちに伝えておきたいこと。
それは、今社会でたくましく働く先輩たちにだって、
“これでいいの?”っていう疑問や悩みが
たくさんあるってこと。
好きなことを追求すればするほど、
計算通りにはいかないし、
[セイカイ]がわからなくなってくる。
でも、“いつかは、きっと、たどり着く”。
そう信じて、日々全力で、歩いて、走って、
たまにサボっちゃう…。
その繰り返しのワクワクが、
ものづくりを志した人たちの特権なのだ。
さあ、[セイカイ]のない世界にようこそ。
ポジティブ、プラス思考って、
いったい何だ?
根性、明るい、元気…。
ポジティブでプラス思考の人のイメージには、
前向きな言葉が並ぶ。
でも、そう思われている人の多くは、
じぶんはそんなに強くないことを
よく知っているんだ。
じぶんの、そして、相手の“弱さ”を知ること。
それが、何事にもプラス思考でいられる
“強さ”になるのかもしれないね。
マイナスは、
やっぱりマイナスイメージ?
“押してダメなら引いてみる”って
言葉があるけれども、
これって人間関係にも、
ものづくりにも言えることだよね。
思い通りに進まないときに限って、
いらないものをごちゃごちゃ混ぜてしまうものなんだ。
それを勇気を出してスパッとやめてしまう。
そうすれば、まだ見ぬ景色が
ひろがってくるかもしれないね。
一人で何でもできるって、
思ってない?
たまにカンチガイしている人もいるみたいだけど、
ものづくりは一人でできるものではない。
もちろん一人でコツコツの時間も
たくさんあるけれども、
建設のような大きなものをつくるときには、
何百人、何千人の人たちが携わることだってある。
その人と人の掛け算の化学反応が、
歴史に残る建造物をつくっていくことになるんだ。
誰かがうれしいと、
キミはうれしい?
割る、といえば、“割り切る”という
ドライな言葉を思い浮かべる人も多いだろう。
でも、分かち合う、分け与える、
なんて温かな意味もあるんだ。
仕事をする上では、実はこっちの方が大切。
“人がよろこぶことをしよう!
そして、それをできるだけ多くの人と分かち合おう”。
そういう仕事はきっと楽しいし、
誇らしいものになるだろうね。
[セイカイ]のわからない今、
何をすればいいんだろう?
当たり前のことが、当たり前じゃない、
なんて思うことが多いよね。
昨日までイコールで結ばれていたものが、
今日はもうちがうものになっている。
まさに[セイカイ]のない世界だ。でも心配ない。
とにかく、答えを見つけようと焦らないでほしいな。
まずは“何がしたいか”を考えること。
答えそのものより、
考え続けることの方が大切なんだから。