みむら校長の「なるほど!建設Q&A」~ゼロからわかるプロの世界~ Vol.8

「ガツン!」と回答。見邨校長が教える「自然の力でまちを守り育てる『グリーンインフラ』って何?」

こんにちは!修成建設専門学校 校長の見邨(みむら)です。
これまで建築、施工、土木コンサルタントと、未来のつくり手たちへ熱いメッセージを届けてきましたが、今回は今世界中で大注目されているテーマ、「グリーンインフラ」についてお話しします!

「インフラ」と聞くと、道路やダム、コンクリートの堤防といった人工物(グレーインフラ)を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし今、自然環境が持つ多様な機能を活用して、防災や環境保全、美しいまちづくりに役立てる「自然の力を使ったインフラ」が、これからの建設業界の大きなカギを握っているのです。

■ 強固な構造と自然が響き合う「ハイブリッドなインフラ整備」

もちろん、コンクリートや鉄骨による強固な基礎構造が人々の命を守ることに変わりはありません。しかしこれからは、そこに「植物の生態系」「土壌の水循環」「風の流れ」といった自然のメカニズムを深く理解し、融合させる知識が不可欠になります。

例えば、近年増えている集中豪雨。まち全体をコンクリートで固めるだけでなく、公園や街路樹の足元に雨水を自然に浸透させる「レインガーデン(雨水庭園)」や屋上・壁面緑化を組み合わせることで、まちが巨大なスポンジのように水を受け止め、都市の浸水被害や熱を和らげることができます。

強固な人工構造物(グレー)と自然の機能(グリーン)を最適なバランスで組み合わせる「ハイブリッドなインフラ整備」こそが、これからの技術者に求められる設計・施工管理の新しいスタンダードなのです。

■ 建築×土木×ガーデンデザイン——3つの視点が交差する最前線

このハイブリッドなインフラを形にするためには、どれか一つの専門知識だけでは成り立ちません。

土木:まち全体の水や土の流れ、地盤を計算し、安全で強固な基盤(骨格)を設計する

ガーデンデザイン(造園):植物の特性や土壌環境を知り尽くし、気候や風土に合った持続可能な緑をデザインする

建築:建物の構造や環境性能(屋上・壁面緑化や省エネ)を最適化し、人と空間を心地よくつなぐ

コンクリートを扱う土木、植物を愛するガーデンデザイン、そして人々が過ごす空間を描く建築。これら3つの視点がカチッと噛み合ったとき、本当に強くて美しいまちが生まれます。各分野をめざす学生たちが学科の壁を越えて共に学び合い、多角的な視点を養えるのも、修成だけの大きな特徴なんですよ。

■ これからのつくり手に求められる「多角的で柔軟な視点」

これからの施工管理者や設計者に求められるのは、単に図面通りにものをつくることだけではありません。「自然の力とどう協調し、持続可能な地域社会をデザインするか」という、より多角的で柔軟な視点です。

自然のメカニズムを理解し、現場で職人さんや異分野の専門家と対話しながら、安全と環境の両立を追求していく。見えない土壌や水循環にまで誠実に向き合う施工管理や設計の仕事は、まさに未来の地球と人々の暮らしを守る、最高にクリエイティブで誇り高い役割なのです。

■ 街のみどりに目を向ければ、君の「つくる未来」が動き出す

普段なにげなく通り過ぎている公園、ビルの屋上緑化、道路脇の街路樹や雨水庭園。これらはすべて、人々の安全と快適な暮らしを願い、自然の力と技術を融合させて描かれた「グリーンインフラ」の成果です。

今日、このブログを読んだあと、まちのみどりに少し目を向けてみてください。「この緑や土には、どんな役割や想いが込められているんだろう?」と視点が変わったなら、君の中に「つくり手」としての新しい感性がすでに芽生えています。

自然の力と協調し、持続可能な未来と人々の笑顔を支える建設の仕事は、本当にワクワクする魅力に溢れています。建築、土木、ガーデンデザインのすべてが揃う修成で、多角的な視点を学び、未来のつくり手としての一歩を踏み出してみませんか?