みむら校長の「なるほど!建設Q&A」~ゼロからわかるプロの世界~ Vol.1
こんにちは!修成建設専門学校 校長の見邨(みむら)です。
私は一級建築士としてこれまで38年間、幼稚園から高校の校舎、野球場、プール、郵便局、セレモニーホール、会社ビル、マンション、戸建て住宅、そして古民家の改修やまちづくりまで、新築・リノベーション等あらゆる設計・研究に携わってきました。

建築の世界をめざす皆さんが最初にぶつかる疑問、「一級と二級、結局何が違うの?」。
大前提として、どちらも建築主に対して国が認めた知識や技術力を持つ「国家資格」です。今日はその違いについて、長く現場に立ってきたプロの視点からお話しします。
1. ズバリ、扱える建物の「規模」と「構造」が違う
まず、客観的な制度としての違いを整理しましょう。
二級建築士:主に戸建て住宅など、比較的小規模な建物を設計・監理できる資格です。一般的な木造住宅などを手がけることができます。
一級建築士:設計できる建物の規模や構造に制限がありません。超高層ビルや大型商業施設、私が手がけたようなスタジアムまで、大きく複雑な建築を扱うことができます。
また、資格を得るためのルートも異なります。二級・一級ともに受験資格が必要ですが、修成の建築系学科を卒業すれば、大学よりも早く受験資格を得ることができ、最短ルートでプロをめざすことが可能です。さらに集中して学びたい人のために、本校には資格取得に特化した「専攻科」も用意しています。
2. 違いは「優劣」ではなく「フィールド」
さて、ここからが本題です。
規模が違うからといって、一級が上で二級が下、ということでは決してありません。結論から言うと、違いは「優劣」ではなく「フィールドの違い」なのです。
二級建築士は、個人の暮らしに寄り添う「生活に密着した建築」を扱う技術者です。
一方、一級建築士は安全性や多条件を同時に考える「社会全体に向けた大きく複雑な建築」を扱う技術者です。
ただし、「家づくり=二級」ではありません。
制度上、一級は二級の領域も包含しており、お客様の多様な価値観と対峙する難しい住宅案件ほど、総合的な判断力や合意形成の力を持つ一級が求められる場面も多いのです。
3. 「誰かの宝物を一緒につくる」ということ
ここで皆さんに一番伝えたいことがあります。それは、「資格さえあれば優れた技術者と言えるわけではない」ということです。
修成の教育方針のひとつでもあるように、プロには「スタンス(姿勢)とスキル(技術)」の両輪が欠かせません。
相手の気持ちや地域、都市に寄り添いながら、目に見えない思いを形にする役割。建築とは、「誰かの宝物を一緒につくる」素晴らしい仕事なのです。
「1人の人生を左右する設計と、都市のビルの設計、どちらが難しいか?」
正解はなく、「難しさの質」が違うのです。資格の違いは仕事の難易度ではなく、「誰の未来を、どれくらい広く守るか」という、背負うものの違いと言えます。
「住宅1軒を深く考えるか、都市の建物を広く考えるか」。
めざす建築の方向によって、選ぶ道が変わります。
修成で、君の「つくる情熱」を未来のプロへの道に繋げてみませんか?