【土木研究会】狭山池博物館見学!!

4/13(土)にGATUN!土木研究会に所属する学生で、狭山池博物館に行ってきました。

当日の様子の前に、狭山池博物館の説明です。

狭山池博物館という名前は、文字通り「狭山池」がすぐ脇にあるからです。
「狭山池」は大阪府南部の大阪狭山市に位置している日本最古のダム形式のため池で、なんと『日本書紀』や『古事記』にも記述があるほどです。周囲の水不足を支えるため、幾度となく改修を繰り返し現在に至りますが、その改修時には当時を思わせるさまざまな文化財が出土しています。それを展示しているのがこの狭山池博物館です。

さらに!
狭山池博物館では毎年この時期になると、『土木遺産展』という特別展示が催されます。
今年のテーマは「関西の橋梁めぐり」です。
狭山池の歴史やため池堤体改修の知識のみならず、橋梁のことも学べる、まさに一石二鳥です!

ちなみに、博物館の建物はなんとあの安藤忠雄氏が手がけています。庭のような空間に池があり、その両脇の壁から滝のように水が流れ落ちる光景は何とも幻想的です。

さて、当日の様子です。

天気は快晴!最寄りの南海高野線大阪狭山市駅では桜が迎えてくれました。
2019年度最初の活動としてふさわしいコンディションです。

駅からおよそ10分歩くと、狭山池が見えました。
なかなか大きいため池です。
現在は狭山池公園として整備され、地域の方々に親しまれています。

程なくして狭山池博物館に到着!
ボランティアの方に博物館の展示を順番に分かりやすく案内していただきました。

特にすごいのは、入り口前にそびえ立つ実際の堤体を切り取ったもの!実物です!!

見えているのは堤体の断面になりますが、いくつかの層に分かれているのが見えますか?
堤体は改修を行うたびに、上から土を盛っていきます。
つまり、下の方にあるのは歴史ある古い堤体なのです。下部に解説図を載せておきます。

これを見るとまるでタイムスリップをしたようで、歴史を感じます。
ちなみにこの堤体移築については、土木学会技術賞を受賞するほどです。

他にも、狭山池の灌漑(「かんがい」:人工的に農地へ水を供給すること)の歴史やかつての取水技術、池の周りにあった古代の樋門の実物など、さまざまなものを見て学ぶことができました。

『土木遺産展』については、展示物の写真は撮影できなかったものの、戦前より架設された歴史ある橋梁の設計図や、「アーチ」「トラス」など、橋梁の形式がよく分かる資料が展示されており、橋好きにはたまらない展示となっていました。
今年は5/12(日)まで展示されているそうですので、皆様も是非ご覧ください!

最後に博物館前で快晴のもと記念撮影です!

今回は狭山池博物館を通じて、ため池灌漑の歴史や技術、さらには橋梁の歴史まで幅広く学ぶことができました。

最後に、急な来館にもかかわらずご丁寧に案内していただいたボランティアの方をはじめ、関係する方々に感謝申し上げます。